作成日時と最終更新日時をセルに取得・挿入する方法
Microsoft Excelでは、ワークブックがいつ作成され、いつ最後に更新されたかなどのメタデータを確認・管理することがしばしば有用です。これらの情報は、データ監査、バージョン管理、コンプライアンス文書の作成、およびワークフローの共同作業を支援します。たとえば、ファイルを共有するチームでは更新状況を監視でき、個人では作成日を定期レポートの参照情報として利用できます。Excelではワークシートにこれらのタイムスタンプが標準表示されませんが、いくつかの方法でこれらの情報をセル、ヘッダー、フッターへアクセス、コピー、挿入できます。この記事では、現在のワークブックの作成日時と最終更新日時を表示・追加する手順を詳しく解説し、ファイル管理の明確化と整理をサポートします。
Kutools for Excelで作成日時と最終更新日時をセル・ヘッダー・フッターに挿入
Excelの「詳細プロパティ」機能で作成日時・最終更新日時を取得
VBAコードを使用してExcelのセルに作成日時と最終更新日時を挿入
Excelの「情報」コマンドで作成日時・最終更新日時を取得
Excelでは、Microsoft Excel2010および2013のバックステージビューから、ワークブックの詳細な作成日時・最終更新日時を確認できます。この方法は、ファイル管理のルーティン作業や値をワークシートへ挿入せず手早く手動で確認したい場合に特に便利です。
この情報にアクセスするには、File>Infoをクリックします。バックステージビューの右側にRelated Datesというセクションが表示されます。ここでは、最終更新日時、作成日時、最終印刷日時の3種類のタイムスタンプメタデータを確認できます。下記の説明図をご参照ください。
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注意: この手順が利用可能なのはMicrosoft Excel2010および2013のみで、Excel2007など以前のバージョンではこの表示機能はありません。また、この方法は時間情報をワークシートセルへ挿入できず、閲覧専用です。数式や直接シートで報告に利用したい場合は、以下の代替方法をご検討ください。
この方法の制約として、Excel OnlineやExcel2013以降のバージョンには対応していない点が挙げられます。また、インターフェースも異なる場合があります。最適に利用するには、共有ファイルがローカルドライブ上に保存されていることをご確認ください。ネットワークファイルやドライブ間でコピーしたファイルは、元のタイムスタンプが維持されない場合があります。
Kutools for Excelで作成日時と最終更新日時をセル・ヘッダー・フッターに挿入
作成日時や最終更新日時をワークシートや印刷物に直接挿入する必要がある場合は、Kutools for Excelの利用を検討してください。Kutoolsには「Insert Workbook Information」などの便利な機能があり、ファイルパス、ワークブックやワークシート名、現在のユーザー、作成日時、最終更新日時などのメタデータを指定セル・ヘッダー・フッターへ追加できます。これはバージョン管理やドキュメント作成、動的にファイル情報を更新するテンプレートやレポート作成に大変役立ちます。
Kutools for Excelを無料でインストール 後、以下の手順で関連情報を挿入できます。
1. 以下の手順に従ってください。 Kutools Plus リボンの Workbook を選択し、 Insert Workbook Informationをクリックします。画面例:
2. 次に、 Insert Workbook Information ダイアログボックスで、挿入したい情報(例:作成日時、最終更新日時、その他)を正確に選択し、 Information セクションから選択します。その後、挿入先を決めます: ワークシートのセル、ヘッダーまたはフッター(それぞれ左・中央揃え・右の位置指定が可能)。画面例:
3.「Ok」を押すと、選択した情報が指定した場所に即座に挿入されます。
この機能利用時の注意点として、日付や時刻をセルに挿入すると、Kutoolsの更新やワークブックの保存・変更時にセルの値が自動更新されます。動的更新を望まない場合は、挿入後に値をテキストとしてコピー&貼り付けしてください。また、ワークシートが保護されている場合、自動挿入ができない場合がありますので、マクロ実行前に保護解除をおすすめします。
Kutoolsの特長は、直感的なグラフィカルインターフェースで作業ミスを減らし、作業効率を高めることです。一方、組織内のポリシーでサードパーティ製アドインが制限されている場合や、共有環境でアドイン無しで情報が必要な場合は、以降のExcel標準機能やスクリプト利用をおすすめします。
Excelの「詳細プロパティ」機能で作成日時・最終更新日時を取得
Excelの「Advanced Properties」ダイアログでは、ワークブックの作成日時・最終更新日時の両方を閲覧できます。直接ワークシートへの挿入は不要だが、ファイル履歴を文書化・手動コピーしたい場合に便利です。この方法はExcel2007、2010、2013およびそれ以降のバージョンで利用できます。
この機能を使うには、以下の手順を実行してください。
Excel2007の場合:「Office」ボタン>「Prepare」>「Properties」をクリックします。リボン下部に「Document Properties」バーが表示されます。続いて、プロパティリストを上部の「Document Properties」をクリックして展開し、ドロップダウンから「Advanced Properties」を選択します。以下の画面例をご参照ください。
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Excel2010/2013以降のバージョンの場合:「File」>「Info」>「Properties」(通常、Infoページの右端に表示)>「Advanced Properties」をクリックします。
「Advanced Properties」ダイアログボックスで「Statistics」タブに切り替えます。ここで、ファイルの作成日時、最終保存日時(更新日時)、最終アクセス日時、印刷履歴などの詳細を確認できます。以下の画面例をご参考ください。
この方法はシンプルですが、手作業となります。計算や表示に使いたいデータは、セルにコピー&ペーストまたは手入力が必要です。なお、これらプロパティ情報はファイルがローカル保存されている場合のみ取得可能です。SharePointや一部ネットワーク上のファイルでは、日付情報が取得できなかったり、同期日時が表示される場合もあります。
VBAコードを利用してExcelのセルに作成日時と最終更新日時を挿入する方法
ワークシートのセルへ作成日時や最終更新日時を直接挿入したい、かつ自動化・カスタマイズを重視したい場合は、ExcelのVBA(Visual Basic for Applications)が効果的です。マクロを使えば、ファイルの変更に応じて日付を自動更新したり、複数ワークブック領域にタイムスタンプを記録・文書化したりできます。特定のレポート形式が求められる組織でも、マクロによりレイアウトや内容を細かく制御できます。
下記に、VBAで作成日時・最終更新日時を挿入する手順とサンプルコードを示します。これらのスクリプトは、Excel標準機能やアドインが使えない場合に特に有用であり、バッチファイル処理や高度なレポート作成にも簡単に応用できます。
Excelに作成日時・最終更新日時の両方を挿入
両方のタイムスタンプをセルに書き込むには、以下の手順を実行します。
1. ALT+F11キーを押してMicrosoft Visual Basic for Applicationsウィンドウを開きます。
2. 「Insert」>「Module」をクリックし、以下のマクロコードをモジュールウィンドウに貼り付けます。
VBAコード:Excelに作成日時と最終更新日時の両方を挿入
Sub Workbook_Open()
Range("A1").Value = Format(ThisWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Creation Date"), "short date")
Range("A2").Value = Format(ThisWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Last Save Time"), "short date")
End Sub
3. F5キーを押してマクロを実行します。初期設定では、作成日がA1セル、最終更新日がA2セルに挿入されます(またはスクリプトによる指定があればその場所へ)。
必要に応じてマクロを編集し、他のセルへの出力も可能です。たとえば「A1」を「B1」や任意の場所に変更できます。最良の結果を得るには、ワークブックをマクロ有効形式(.xlsm)で保存してください。また、マクロの実行にはセキュリティ設定が有効になっている必要があります。必要に応じて「File」>「Options」>「Trust Center」で設定を見直してください。
Excelにワークブックの最終更新日時のみを挿入
このマクロは選択したセルに最終更新日時のみを書き込みます。レポートやフォームの更新日時を強調したい共同作業環境などに適しています。
1. ALT+F11でVBAエディタを開きます。
2. 「Insert」>「Module」をクリックし、以下のコードをモジュールウィンドウに貼り付けます。
Public Function ModDate()
ModDate = Format(FileDateTime(ThisWorkbook.FullName), "m/d/yy h:n ampm")
End Function
3. コードエディタを保存・閉じた後、ワークシートで表示したい空白セルを選択し「=ModDate()」と入力してEnterキーを押すと、セルに最終更新日時が表示されます。
数式が数値として表示される場合は「Home」>「Number Format」>「Short Date」または「Long Date」にセルの書式を変更してください。このVBA式はワークブックファイルの最終保存日時を反映しており、値はファイル再オープンや再計算時に更新されます。
Excelにワークブックの作成日時のみを挿入
上記と同様の方法で、VBAを利用してワークブック作成日時も挿入できます。
1. ALT+F11キーでVBAを開きます。
2. Moduleを挿入して、次のコードを貼り付けます。
Function CreateDate() As Date
CreateDate = ActiveWorkbook.BuiltinDocumentProperties("Creation Date")
End Function
3. 保存してVBAエディタを閉じ、ワークシートで挿入先セルを選択し「=CreateDate()」と入力後、Enterキーを押します。ワークブックの作成日時が下記のように表示されます。
注意: セルに正しい日付が表示されない場合は、セルの表示形式を「日付」に切り替えてください。また、作成日時・最終更新日時はいずれもデバイスのファイルシステム値に依存するため、他のシステムへファイルコピーした場合は、作成タイムスタンプが変わる可能性があります。
VBA利用時は、マクロ実行前に必ずファイルのコピーを保存し、データ損失を防止してください。エラーが起きた場合は、参照モジュールの不足やマクロ実行許可の設定をご確認ください。
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