Excel DSTDEV 関数
ExcelのDSTDEV関数は、組み込みのデータベース関数です。指定された条件に一致するサンプルデータベースの値を使用して、母集団の標準偏差の推定値を返します。
DSTDEVP関数と同様に、DSTDEV関数もExcelの組み込みデータベース関数です。これらの2つの関数の唯一の違いは、計算目的にあります。
- DSTDEV関数は、サンプルの標準偏差を返します。
- DSTDEVP関数は、母集団全体の標準偏差を返します。
構文
=DSTDEV(データベース, フィールド, 条件)
引数
- データベース(必須):ヘッダーを含むデータベース範囲。
- フィールド(必須):列名、インデックス番号、またはカウントするセル参照。
- 条件(必須):ヘッダーを含む条件範囲。
戻り値
数値。
DSTDEV関数は、サンプルに基づいて母集団の標準偏差の推定値を返します。
関数に関する注意
- DSTDEV関数は、母集団の標準偏差を推定するためにサンプルデータベースで使用されます。データが母集団全体を表している場合は、DSTDEVP関数を使用します。
- フィールド引数には、引用符で囲まれた列ヘッダー名、データベース内の特定の列の位置を示す番号、および列ヘッダーのセル参照を使用できます。
- 条件引数は任意のセル範囲にすることができます。ただし、少なくとも1つの列ラベルとその下にある少なくとも1つのセルを含む必要があります。複数行の条件も受け付けられます。
- ワイルドカードなどのさまざまな式を条件引数に適用できます。以下にいくつかの例を示します。
- 条件引数の目的は、データベースをフィルタリングし、どのレコードを計算対象とするかを指定することです。
- 条件範囲の列ヘッダーは、データベース範囲に含まれている必要があります。
- 理論的には、条件範囲はワークシート上のどこにでも配置できます。ただし、後でデータを追加する可能性があるため、データリストの下に配置することはお勧めしません。
例
以下のスクリーンショットに示すように、サンプルの標準偏差を計算し、母集団全体の推定標準偏差を得るにはどうすればよいですか?次の手順を行うことで目標を達成できます。
以下の数式をセルF7にコピーし、Enterキーを押して結果を得ます。
=DSTDEV(B3:D11, 3, F3:G4)
注:
- 上記の数式では、データベース範囲内の売上列の位置を示す番号をフィールド引数として使用しています。この場合、売上列は3番目の位置にあるため、3になります。
- フィールド引数の値を次のように変更できます。 引用符で囲まれた列ヘッダー名この場合、フィールド引数の入力値は「sales」になり、数式は次のようになります。
=DSTDEV(B3:D11, "sales" , F3:G4)
- フィールド引数は、セル参照として入力することもできます。この場合、D3になります。したがって、数式は次のようになります。
=DSTDEV(B3:D11, D3 , F3:G4)
- 条件に一致する行がない場合、#DIV/0! エラーが返されます。
- DSTDEVP関数とDSTDEV関数の構文引数は同じです。以下のスクリーンショットに示すように、同じデータを使用し、同じ条件を適用し、同じ列から結果を返しました。しかし、2つの結果は異なります。その理由は、母集団の標準偏差とサンプルの標準偏差の計算方法が異なるためです。
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